source: cointelegraph
規制順守を目指したモバイル版の仮想通貨ウォレット開発を手がけるクールビックス(CoolBitX)は25日、SBIクリプト・インベストメントが主導するシリーズBラウンドで1675万ドル(約18億5300万円)を調達したと発表した。コインテレグラフジャパンに共有されたプレスリリースから明らかになった。
同ラウンドにはマネックスの他に韓国の仮想通貨取引所ビットソニックや台湾の国家開発基金も参加する。
今回の資金調達は2020年の戦略策定に用いる。クールビックスが開発するAPI「シグナ・ブリッジ(Sygna Bridge)」のアジア太平洋地域だけでなく、世界各国への展開を目指す。シグナ・ブリッジはVASP(世界中の取引所やウォレット業社など仮想通貨サービス事業者)が金融活動作業部会(FATF)の規制順守に向け、顧客データを共有するためのの暗号化されたポータルとして機能するAPI。
トラベルルールとは、昨年6月にFATFがVASPに対して課したルール。アンチマネーロンダリンくやテロ資金供与対策強化のためにVASPに顧客情報の収集や送付、VASP間での情報共有を要求するものだが、技術面での課題が指摘されている。
日本で「シグナ事業体」設立へ
シグナ・ブリッジを導入する取引所集団は、「シグナ・アライアンス」と呼ばれており、日本からはSBIVCトレードやコインチェック、ビットバンク、DMMビットコイン、ビットポイントが参加。さらに韓国のビットソニック、台湾のマイコイン、台湾のビットプロなどがすでに参加している。
さらに、クールビックスのマイケル・オウCEOは「今年中に日本でシグナの事業体を設立し、地域のステークホルダーとオープンな対話を行う」と明らかにした。
クールビックスのサービスには規制を順守する日本の取引所からは期待も高い。マネックスの松本大CEOは「日本と米国の両方で暗号通貨取引所の所有者として、変化が絶え間なく起こるペースの速い環境で革新を続けるCoolBitXには大きな可能性がある」と指摘。
さらにリリースの中でSBIホールディングスの北尾吉孝社長は以下のように述べた。
「デジタル資産のように境界線がないものには、地理的な境界に縛られないソリューションが必要だ。安全で実装しやすいシステムを世界にもたらすために、CoolBitXとの提携を誇りに思う」